消えなかった色|アクリル画の、日が沈んだあとの空
9月6日
読了時間: 2分

消えなかった色|アクリル画の、日が沈んだあとの空
この夏はしばらく絵から離れていた。そのことは別の記事に書いたのでここでは省くけれど、やっと絵の具を出せた日に描いたのが、この空。
ふと見上げたら、すごい色をしていた。日が沈んだすぐあと、下のほうにコーラルピンクが残っていて、その上がすみれ色で、いちばん上はまだ青くて、雲のふちだけがオレンジに光っていた。「あ」と思って、立ち止まって、写真を撮った。
その写真を、忙しい合間にときどき見返していた。仕事の画面の隙間で、あの空だけがちょっと違う時間みたいに見えた。忙しくても、あの色は消えなかった。だからやっと絵の具を出せた日、あの空を描いた。
空って、同じ色が二度とない。形も大きさも毎日ちがう。ハッとするような空に出会うと、きれいだなと思って、そのあとなぜか、誰かに伝えたくなる。いいものを見つけると人に言いたくなる、あの感じに近い気がする。
正直に言うと、この一枚はうまく描けなかった。頭にある色と合っていないのがよく分かる。何度も「なんか違う」で止まって、仕上がっても、これでいいのかよく分からないまま置いた。
それでも、あの色をキャンバスに移せたことは、ちゃんと残った。きれいに描けた一枚より、「あ」と思った気持ちのほうを覚えておきたかったので、これはこれでいい、と今は思っている。
「あの日の空」は、少しずつ描きためていくシリーズです。実際に見た空も、頭に浮かんだ空も、うまく描けた空も、そうでない空も、どれも「あの日の空」として。
あなたが最近「あ」と思った空は、どんな色でしたか。




コメント